オペレーションルールを明文化して組織力をあげるコツ

営業部門の組織力を上げるためのシンプルな方法とは、オペーションルール(作戦や戦略)を明文化することです。 営業プロセスを明確にすることで、組織の成果を最大化することができます。一体、どのようにすれば良いのでしょうか?この記事では、オペレーションルールについて詳しく解説します。

オペレーションルール:有効リードの分類方法

有効リード(見込み顧客)を獲得したら『有効』『無効』とリードを振るい分ける必要があります。そのため、有効リードの分類方法について理解しておきましょう。

BANTを活用する

有効リードは、フレームワーク『BANT』を活用すれば測定ができます。BANTとは、法人営業における顧客の見込み度を測定するためのフレームワークです。先進国のアメリカでは必須のフレームワークとされており、BANTの内容をヒアリングして見込み度が測定されています。

『BANT』

  • Budget:予算(予算はどのくらいか)
  • Authority:決裁権(担当者は決裁権を所有しているか)
  • Needs:必要性(企業がサービスの導入の必要性を感じているか)
  • Timeframe:導入時期(サービスの導入時期はいつか)

顧客行動のログを解析する

BANTを活用して顧客の見込み度を測定した後に、より具体性をもたせるために顧客の行動をログ解析しましょう。オンライン上の顧客行動はログとして残せます。「公式ホームページのどこを閲覧しているのか?」「何回Webページを閲覧しているのか?」を解析することで顧客の見込み度の測定ができます。

補足:CHAMPを活用する

有効リード測定に活用できるフレームワークは『BANT』の他にも『CHAMP』があります。CHAMPは、下記の4つの項目の頭文字からできたフレームワークです。

  • Challenges:挑戦(企業は課題を抱えていて解決したいと思っているか)
  • Authority:決裁権(担当者は決裁権を所有しているか)
  • Money:お金(課題を解決するための予算が確保できるか)
  • Prioritization:位置(課題解決の重要性はどの程度か)

参照元:Insights For Professional「How to Tell If a Lead is ‘Good Quality’」

オペレーションルール:有効リードを渡す基準

有効リードの分類方法をご紹介しましたが、営業部門へリードを渡す基準を定めましょう。見込み度が低い顧客を営業部門に渡すと余計な業務を増やしてしまいかねません。このような問題を防止するために、どのように有効リードを渡す基準を設ければ良いのでしょうか?ここでは、有効リードを渡す基準について解説します。

有効リードをスコアリングする

有効リードを商談化すべきかの基準を定めるために、スコアリングを活用しましょう。各項目をスコアリング化して、一定基準を満たしたリードを営業部に渡すと定めます。スコアリングを実施する場合は、フレームワークを活用した質問から分かる『属性スコアリング』。ログ解析から分かる『行動スコアリング』。2つのスコアリングを活用して、基準値を満たしたものを営業部門へ渡していきます。

属性スコアリング(例)

フレームワーク『BANT(またはCHAMP)』をして行動スコアリングの点数を集計していきます。

行動スコアリング例

Webログ解析をして行動スコアリングの点数を集計していきます。

オペレーションルール:商談の優先度 

一定基準を満たしたリードは、マーケティング部門から営業部門に引き渡されます。営業部門は有効リードの優先度を計画して商談していく必要があります。商談化の優先度はどのように決めていくべきなのでしょうか?ここでは、商談化の優先度の決め方について解説します。

受注顧客の条件を満たしている

商談の優先度を決めるために『受注に至る顧客の共通条件』と『失注に至る顧客の共通条件』を抽出しましょう。このようなデータ解析をしておけば、受注に至る顧客の共通項目が把握できます。その共通項目を満たす顧客から優先的に営業を行えば高確率で受注ができます。

企業規模(年商・従業員規模)が大きい

企業規模を確認して、自社に大きな利益をもたらす顧客から優先的に商談する方法も有効です。年商や従業員規模の大きさで判断するのが一般的ですが、本社住所が営業拠点から近いかで判断する方法もあります。また、契約しやすい業種であるかで判断する方法もあります。

BANT情報に記載されている条件内容が良い

有効リードの測定方法でご紹介したフレームワーク『BANT』『CHAMP』は商談の優先度決めにも役立ちます。フレームワーで聞き出した条件内容が良い顧客を優先的に営業すれば、効率的な営業ができます。属性スコアリングと行動スコアリングで算出したスコアが高い顧客を優先的に商談する方法も効果的です。

参照元:SALESBASE「インサイドセールス成功事例 ~リードを商談にする確率の課題①」

オペレーションルール:失注分析をルール化 

商談は必ず受注できるものではなく、失注してしまう恐れもあります。営業部門の失注は仕方がありませんが、必ず失注分析を行いましょう。失注分析を行うためにルールを決めておく必要があります。ここでは、失注した場合の分析方法を解説します。

要因を把握する

まずは、失注の要因を把握します。失注の要因は『内的要因』『競合要因』『外要因』の3つに分けられます。どれに該当するかを良く考えてみましょう。

内的要因…自社の対応による失注

例)営業担当者の対応に不満、希望納期日に間に合わない、実勢価格と離れた定価設定

競合要因…競合製品が優れていたことによる失注

例)競合他社製品の方がサポート力がある、競合他社製品の方が機能が優れていた

外的要因…顧客側の事情による失注

例)稟議の結果で予算が取れなかった、新型コロナウィルスの影響で業績悪化したため

一定期間の失注傾向を分析する

失注分析を行う場合は、一定期間の失注傾向を分析してください。失注データの数が多いほど、失注に陥りやすい要因を具体的に把握できて改善ポイントが見つけやすくなります。また、失注分析は継続することで効果を発揮します。

補足:失注報告シートを社内統一する

失注分析するためには、定量的情報が必要になります。定性的情報で報告をしてしまうと、データ分析が難しくなります。そのため、失注報告には数値化されたものを使用しましょう。また、同じ失注報告シート(テンプレート)を活用するなど社内で統一させることで簡単に失注分析が行えるようになります。

このように失注分析をして営業手法を改善していくことで、受注率を上げていくことができます。

参照元:営業ラボ「失注分析とは? 次の受注につながる負けからの学び」

オペレーションルール:既存顧客対応の品質の基準決め

組織力を上げるためには、見込顧客だけではなく既存顧客対応の品質にもこだわりましょう。既存顧客対応の品質を担保するためにSLAを設定することが多いですが、どのような項目を設定すればよいのでしょうか?ここでは、SLA設定方法について解説します。

◆SLA項目

前提条件 サービスレベルの明確化・具体化
役割・責任分担 サービス提供者とサービス利用者の役割と責任の明確化
サービスレベルの評価方法 サービスレベルを評価するための測定方法の提示
サービスレベル未達時の対応 サービスレベルが満たなかった場合の対応や補償範囲の提示
運営ルール 月次報告や会議運営などSLAを守るために行うことを提示

上記の項目を定めておけば、サービスを利用する既存顧客も安心できます。

参照元:ManageEngine「SLA締結は事業者と利用者にメリットあり!定義すべき項目と設定対象をチェック」

まとめ

今回は、組織力を上げるためのオペレーションの明文化の方法について解説しました。有効リードから商談、失注分析、既存顧客対応までのルールを定めておけば、業務効率化が図れます。また、見込度の低いリードを営業部門に渡す心配もなく、無駄な業務を抑制できるでしょう。このようにオペレショーンの明文化は、組織のパフォーマンスを最大化するための必要不可欠なものとなっています。ぜひ、これを機会に社内のオペレーションを見直してみてください。